医療法人 庄医院 【内科・小児科・消化器科】

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コラム

私の診療所のコロナ対策

医療法人庄医院 院長 渡邉 亜希子
2020年 10月10日 岡山県医師会 第1535号 掲載

はじめに
 ところで、皆さんはもう新しい生活様式を始めていますか?

 昨年末、両親や友人家族と一緒に賢島のホテルに滞在し、串に刺したマシュマロをのん気に焚火にかざして、新しい年に思いを馳せていた自分が、よもや年が明けると、防護服代わりにレインコートを注文し、ラミネートフィルムでフェースガードを手作りしていようとは夢にも思っていませんでしたが、望む望まざるに関わらず、誰しも新しい日常は始まっていると思います。
 私がコロナ禍をはじめて実感したのは、今年3月の当番医の朝でした。前日に届いたであろう医師会からの宅配便をあけると、中から防護服やフェースガードが出てきました。
 「そうか、こういうことなんだ、今日当番医をするということは」と、何となく遠い出来事のようだったコロナウイルスという感染症がすでに身近に迫ってきていることを肌で感じた瞬間でした。
 それからは皆様もご存じの通り、世の中はコロナ一色、私たちは、知識や目指すべき指針も乏しい中、未知の感染症と隣り合わせの発熱患者の診療という渦の中に突然放り込まれることになりました。以下、3月末から慌ただしく始めた当院のコロナ対策をご紹介します。

当院のコロナ対策
1)PPEの確保
  PPEについては当時すでに入手困難であった防護服の代わりに、前述したように使い捨てのレインコートを大量に購入して代用し、また、ラミネートフィルムを何も入れずに圧着させ、透明なシートを作成してフェースガードを手作りしました。いずれも手早く出来て、そして安価に使用できるというメリットがあり、今でも大活躍しています。始めた当時は「えっ、レインコート⁉」と、戸惑う発熱患者さんの視線が痛かったですが、後に大阪で防護服の代わりにレインコートの寄付を募っているというニュースが出たあたりから、市民権を得た気がしました。

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